【専門家監修】ポケットコイルマットレスの選び方とおすすめ11選｜迷ったらこれ！

予算があるならポケットコイル。

私はポケットコイルのマットレスを強く薦め勧めてています。相場としてはやや高めなのですが、寝心地やパフォーマンス、耐久性など多くの点で優れています。生活の質がグンと上がって買い替えも減るので、長期的に見ると非常に満足するお買い物だと考えています。このページではマットレスの素材の説明から選び方、おすすめのポケットコイルなど、ポケットコイルを検討している方が知りたい情報を網羅していますので、下の目次から好きなところへ飛んで読んでください。

ポケットコイルマットレスとは？

ポケットコイルマットレスとは、コイル一つひとつを不織布などで包んだものをたくさん並べているマットレスです。この構造により、それぞれのコイルが別々に伸縮します。寝心地を良くするために「詰め物」と呼ばれる薄いウレタンや綿などが重ねてあります。マットレスには主に以下の素材のいずれかで作られています。

ポケットコイルとボンネルコイルの違い

素材	耐久性	体圧分散性	寝返りのしやすさ	通気性
高反発ウレタン	◎	○	◎	○
ウレタン	○	○	○	△
低反発ウレタン	△	◎	△	△
ポケットコイル	◎	○	◎	○
ボンネルコイル	○	△	○	○
ファイバー	○	△	○	◎
ラテックス	○	◎	◎	△

コイルを使用している「ポケットコイル」と「ボンネルコイル」の違いについて簡単に説明いたします。

ポケットコイルマットレス

ポケットコイルは、筒状のコイル一つひとつが独立して動くため、体の曲面や寝返りなどに柔軟にフィットします。コイルを用いているため通気性もそこそこ良いです。昔はボンネルコイルが主流でしたが、ポケットコイルが生産されるようになると、ボンネルコイルのメリットがほとんどなくなりました。

ボンネルコイルマットレス

ボンネルコイルは、全体のコイルが連結されているため、細かな動きに対応できません。ポケットコイルと違い、一つひとつが布に包まれているわけではないので通気性がより良いですが、その差はわずかで選ぶ理由にまではなりません。こう見ると「ボンネルコイルは微妙だ」と感じると思います。しかし、有名ブランドであるシーリーやフランスベッドなどのボンネルコイルマットレスは特殊で、ポケットコイルのような動きをするものもあります。なので、全てとは言わないですが、一部の高級ブランドを除くと基本的にはイマイチな素材です。

ポケットコイルマットレスのメリット・デメリット

メリット

メリット①：キレイな寝姿勢を保ちやすい

ポケットコイルマットレスは、いわゆる”点で支えるマットレス”です。コイル一つひとつが体の曲面に合わせて別々に動くため、体が歪まずキレイな寝姿勢を保ちやすいです。寝姿勢をキレイに保てると、自然な状態で朝まで眠れるため、体に痛みを感じることが少なくなります。そのため腰痛に悩む方にもおすすめしたいマットレスです。

メリット②：反発力が高く、寝返りがしやすい

ポケットコイルとは、言ったら”バネ”ですから、押し込まれている状態から元に戻る時に力が働きます。コイルの品質によって差はあるものの、ある程度反発力があって寝返りをサポートしてくれます。寝返りは血行を良くしたり、睡眠中のムレを軽減してくれるため、睡眠の質向上に直結します。

メリット③：詰め物によっては寝心地も良い

コイル層の上に薄めのウレタンや綿生地などを詰めていて、これらを「詰め物」と呼んでいます。詰め物によってかなり寝心地が変わってきますが、良いものであれば寝返りや寝姿勢に関しても優秀でありながら、寝心地の良さも両立できます。

メリット④：ウレタンのみのマットレスよりも通気性が良い

ウレタンマットレスはウレタン素材でほぼ100%詰まっていますが、コイルマットレスは空間部分があるため通気性が良く、熱がこもりにくいです。熱がこもらなければ睡眠が妨害されることが減りますし、湿気が逃げるため衛生的にも安心できます。

メリット⑤：高い耐久性が見込める

ポケットコイルマットレスの大半を占めるコイル部分は、ほとんどへたりません。詰め物やコイルの品質によっても多少異なるものの、比較的に耐久性があり、”良いものを長く使える”と言えます。

メリット⑥：隣の人の揺れを感じにくい

ポケットコイルはコイル一つひとつが独立している構造のため、圧がかかっている場所以外には影響が少ないことが特徴です。そのため振動が隣の人に伝わりにくく、揺れによる睡眠の妨げを減らせます。したがって、ポケットコイルマットレスなら大人同士はもちろん、些細な揺れで起きてしまう赤ちゃん・寝返りの多い子どもと一緒に寝る場合にも適しています。「ベッドの揺れが気になる」と感じたことのある方は、振動が全体に伝わるボンネルコイルマットレスよりポケットコイルマットレスのほうが断然快適に眠れるでしょう。

デメリット

デメリット①：相場的にはウレタンよりもやや高め

寝心地や耐久性などの性能が良いために、値段がやや高めなのが一般的です。ポケットコイルは7万円以上のものなら比較的良い製品である可能性が高いです。格安で販売されているポケットコイルマットレスもありますが、それらはあまり品質に力が入れられていなく、おすすめができません。というのも、詰め物に関しては薄すぎてコイルの硬さを感じたり、逆に厚すぎてコイルの良さを失っていることが多いです。

コイルに関しては耐久性も下がりますし、反発力も低くしなやかさに欠けます。よって、ポケットコイルのマットレスを選ぶ際は、ある程度の予算を用意することをおすすめします。「7万円は出せない…。」という方は以下のウレタンマットレスに関する記事を参考にしてみてください。

デメリット②：重量がある

コイルマットレスはウレタンマットレスと比べると比較的重たいため以下のような弊害が生じます。

ただ、毎日大変な思いをするわけではないので、あまり気にしなくてもよいデメリットかもしれません。

デメリット③：処分が大変

こちらも一度きりの話なのでそれほど気にしなくてよい点かもしれませんが、ポケットコイルマットレスの寿命がきて捨てることになった場合、コイルを含むため処分が大変です。ウレタンマットレスであれば細かくカットして基本的に燃えるゴミとして出して問題ありませんが、ポケットコイルは細かくできないため業者を呼んだりする必要があります。

ポケットコイルマットレスの選び方

以下の全てを実行する必要はありません。選択肢を増やすために様々な選ぶ方をお伝えします。

コイルは品質よりも「硬さ」をチェックしよう

コイルマットレスを選ぶ際コイル品質に着目しがちですが、実はコイルは品質がそこまで高くないものでもある程度の年数は保ちます。そのため、コイルの品質よりも「自分の体に合いやすいか？」を意識した方がよいです。

硬さは「線径」によって変わる

線径とは「コイルの太さ」を示します。ポケットコイルマットレスの硬さは、線径のほか配列・巻き数・詰め物などで変わるため複雑ですが、線径はマットレスの硬さに大きく影響します。自分に合った硬さを選ぶことで肩こりや腰痛対策につながるため、コイルの品質より重要といえるポイントです。線径がどんな体型に合うのか、目安表をまとめたので参考にしてみてください。

線径に対する目安の体重・体型

線径	寝心地	おすすめの方
1.7mm以下	柔らかめ	細身・小柄な女性（50kg未満）
1.9mm程度	ふつう	細身～普通体型の男性（55〜75kg） 普通体型の女性（50kg〜55kg程度） グラマーな女性
2.1mm以上	硬め	大柄の方（80kg以上）

※線径がタグやオンラインショップで確認できない場合は、メーカーや販売店に問い合わせてみましょう。

男性は筋肉質で平坦な体のラインのため、マットレスが柔らかすぎると肩や腰など重い部分が沈みこんでしまいます。したがって、体をしっかりと支える太めの線径を選びましょう。反対に女性は体のラインがはっきりしているため、柔らかい寝心地の細めの線径がおすすめです。硬すぎるコイルだとマットレスが体にフィットせず、きれいな寝姿勢を保てません。また、体重に関係なく曲線の深いグラマー体型の女性は1.9mm程度の線径が良いでしょう。腰や下半身が沈みすぎずマットレスがほどよく体にフィットします。

どうしても硬さに迷ってしまう方は「ふつう〜硬め」の線径を選びましょう。たとえ寝心地が硬すぎても、トッパータイプの薄いマットレスを重ねれば柔らかい寝心地に調節できます。

コイルの品質でわかる耐久性

ポケットコイルマットレスのコイルの品質は、英数字の文字列で示されます。コイルに使われている素材を『線材』と呼びます。

例:SWRH82 B C種

※品質表示法の改正により現在はタグやオンラインショップでコイルの品質を確認できない場合があります。品質を確認しながらマットレスを選びたいという方は、メーカーや販売店に問い合わせてみることをおすすめします。

詰め物の品質が超重要！

ポケットコイルの詰め物には様々な種類や機能があり、基本的には以下の素材を組み合わせています。

詰め物の種類	特徴
ウレタン	体圧分散性が高い 寝心地の向上に貢献する
綿	吸水性・吸湿性に優れている 通気性が高い 夏はサラサラ、冬は暖かい
不織布	通気性が高い 比較的安価

ウレタンフォームの「密度」は耐久性に直結

ウレタンの品質で重要なのは「どれだけウレタンが詰まっているか」を示す密度です。密度が高ければ高いほど耐久性は上がります。反対に、密度が低ければ中身がスカスカの部分が多くなるためウレタンはヘタりやすくなります。

ウレタンの密度は『D（デンシティ）』という単位で表され、数値が高い＝密度が高いという意味です。低反発と高反発では同じ密度でも耐久年数が変わるため、それぞれの密度と耐久年数の目安を表にまとめてみました。

耐久年数	低反発の密度	高反発の密度
1~3年	30~40D	20~30D
3~5年	40~45D	30~35D
5~7年	45~50D	35~40D
8~10年	50~60D	40~50D

※使用環境により異なります

長く使いたい方には、低反発ウレタンなら45D以上・高反発ウレタンなら35D以上をおすすめします。正しく使用していれば5年程度は使えるため、すぐにヘタってしまうことはありません。50D以上などの高密度ウレタンを使っているポケットコイルマットレスはその分価格が上がります。また、ウレタンの『硬さ』は密度のように品質を左右するものではありませんが、やや耐久性に影響します。硬ければ硬いほど体を沈みこませないため同じ密度でもヘタりにくい傾向にあります。

抗菌・防臭作用のある綿がおすすめ

最近では、抗菌・防臭・防ダニ作用のある綿を詰め物に使用するマットレスが多くなってきています。詰め物は体に近い距離で接触するため、このような機能性があることでより一層衛生的にマットレスを使い続けられるでしょう。ぜひ綿の機能性についてもチェックしてみてください。

詰め物に適した厚さとは

詰め物はポケットコイルマットレスのクッション役であるため厚さによって大きく寝心地が変わります。厚さ5〜8cm程度であればコイルの恩恵も受けることができておすすめです。詰め物が薄すぎるとバネの感触が体に当たり寝心地が悪くなってしまいます。反対に詰め物が厚すぎるとコイルの反発力を感じにくくなってしまうでしょう。

体に合うか不安な場合はトライアル付きを選ぶ

マットレスは高額ですから「買ってみたら自分の満足する寝心地ではなかった」となると悲しいですよね。後述する有名ブランドだとあまりないですが、返品保証（トライアル期間）を設けているマットレスを選ぶもの一つの手です。返品保証はしばらく使用してみて、体に合わないと感じたら返品できて代金が戻ってくるサービスです。トライアル期間が3週間ほどのものもあれば、長いものだと100日以上試せるものもあります。返送の手数料などもかからない製品は、ノーリスクで自分に合うか確かめられるのでおすすめです。

返品の条件を満たせていないと対象とならないため、購入前に条件をしっかりと確認しておきましょう。

腰痛がある場合は「センターハード構造」を選ぶ

マットレスによっては腰部分をやや硬めに作り、寝返りなどのサポートしてくれるものがあります。朝起きたときに腰痛を感じる方や寝返りを少しでも打ちやすい環境にしたいと考える方におすすめです。寝返りがしやすくて困ることは基本ないので、センターハードになっているものに越したことはありません。

衛生面も気にしたい方は通気孔があるものを選ぶ

ポケットコイルマットレスの中には、コイル部分にたまった熱や湿気を逃すための通気孔（エアーレット）が空いているものがあります。サータや日本ベッドのマットレスは全てにこの穴が空いています。マットレス内部の熱を逃しやすいため、詰め物のへたり軽減や睡眠時の不快感の軽減に役立ちます。

よくわからなければ有名ブランドから選ぶ

やはり有名ブランドのマットレスは長い歴史と厚い信頼がありますので、予算内であれば「有名ブランドにしておけば困らない」と言っていいほどの品質です。特に有名なブランドを紹介いたします。

シモンズ（Simmons）

サータ（Serta）

東京ベッド

日本ベッド

おすすめのポケットコイルマットレス11選

	値段	寝心地	硬さ	腰サポート	耐久性（推定）	コイル品質	保証	通気孔	圧縮配送	リンク
RASIK	22,980円~			–	5~7年		品質：1年 返品：なし	–	○	商品
VENUS BED	44,800円~			–	7年		品質：なし 返品：なし	–	–	商品 詳細
源ベッド	49,900円~			–	6年		品質：1年 返品：なし	○	–	商品
エマハイブリッド	133,000円 59,850円~			○	10年	不明	品質：10年 返品：100日	–	○	商品 詳細
Nスリープ	79,900円~			–	6年		品質：30年 返品：14日	–	–	商品
サータ 30th	77,000円~			○	8年		品質：2年 返品：なし	◎ ※全方位	–	商品 詳細
NELL	75,000円 63,750円~			○	10年		品質：10年 返品：120日	–	○	商品 詳細
ウェクセル	95,000円～			–	10年		品質：10年 返品：120日	–	○	商品 詳細
サータ ペディック85	113,000円~			–	10年		品質：2年 返品：なし	◎ ※全方位	–	商品
日本ベッド	170,500円~			–	15年		品質：2年 返品：なし	–	–	商品
シモンズ	242,000円~ 25,700円~			–	15年		品質：2年 返品：なし	–	–	商品 詳細

【迷ったらこれ】ポケットコイルマットレスのおすすめランキングTOP3

【1位】万人におすすめしたい！

【2位】マットレス選びに失敗したくない方におすすめ！

【3位】とにかく高品質を求めるならこちら！

ポケットコイルマットレスの寿命を長持ちさせるには？

マットレスをヘタリやカビ、汚れなどから守って、長く使う方法を説明します。

定期的にマットレスの向きを変える

ポケットコイルは表面の詰め物がヘタってくるのは仕方ないことですが、ヘタるのを遅らせることは可能です。だいたい3ヶ月に1回ほどのペースで、マットレスの上下・表裏で向きを変えて、へたってしまう箇所を分散させましょう。

ただ、物によっては表裏で詰め物が全然違かったり、部位ごとにコイルの硬さが分けられていたりと、寝心地が変わってしまう可能性がありますのでよく注意しましょう。

湿気を逃すのを忘れずに

ポケットコイルとは言えど、詰め物にウレタンや綿、不織布などを使用していますので、湿気は敵となります。

湿気を気にせず使い続けていると、気付かぬうちにカビが発生していたり、菌が繁殖しやすくなっていたり、へたりやすくなったりとデメリットだらけですので気をつけましょう。

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プロテクターを使う

プロテクターとは、防水のシーツのような存在です。飲み物などの液体による汚れは簡単に手入れできないため、シーツの下にプロテクターを敷くのがおすすめです。「できるだけ節約したい」というのであれば、以下のような高品質なプロテクターを使えば「プロテクター兼シーツ」としてマットレスを衛生的に保ってくれます。

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ポケットコイルマットレスのダニ対策

ポケットコイルマットレスは重たいし折り畳めないので、干すことはできません。次のどちらかのダニ対策がおすすめです。

布団乾燥機

定番の布団乾燥機は、50~60℃ほどの温度でダニを退治します。布団がフカフカで暖かくなのるので、とても気持ちよく眠れるのが良い点です。ただ、詰め物のウレタンは高温の状態で圧がかかると少しへたりやすくなる特性があるので、それが気になる方は次の「UVCライト」を検討してみてください。

UVCライト

紫外線（UVCライト）でダニを退治する方法です。熱は利用しないため、ウレタンのヘタリを気にしなくて済みます。「ロックボット」は、太陽光の約1,600倍の強さの紫外線とダニや害虫にしか聞こえない超音波のW作用で、ダニや細菌・ウィルスまで99.91%除菌します。AI搭載でマットレスの上を自動走行してくれるのでとても簡単です。

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【汚れたらどうする？】ポケットコイルマットレスのクリーニング方法

小さな汚れはタオルと中性洗剤で

付いて間もない小さな汚れは以下の手順で取り除きましょう。

しっかりと乾かすことが重要ですので、特に④は怠らないようにしましょう。

プロに頼めば新品のように綺麗に！

長年使っていたマットレスの慢性的な汚れは、簡単に取れない状態で全体に付いているので、クリーニング業者に依頼するのがおすすめです。

プロに依頼することでごっそりと目に見えるほど汚れが落ちます。

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予算があればポケットコイルマットレス一択でおすすめしていますが、もし厳しいようであればウレタンマットレスのページもご覧ください。コスパ重視でおすすめのマットレスも紹介しております。