引っ越しで今あるマットレスを持っていきたいと考える方も多いのではないでしょうか。
「ベッドマットレス」と呼ばれる分厚いマットレスは、大きいだけでなく重量もあるため運搬が難しい家具の一つです。ただし、このページでは比較的簡単にベッドマットレスを車に乗せる方法・運ぶ方法を紹介しますので、引っ越しの際の負担がかなり軽減します。
マットレスは車で運べる?
簡単に乗せる方法はある?
上記のような悩みを抱えている方には参考になる記事ですので、ぜひ最後までご覧ください。
ベッドマットレスは車に乗せて運べる?
結論、ベッドマットレスは車で運ぶことができます。
ただし、マットレスのサイズや車の広さなどによって大きく変わるため、運べないケースも多く存在します。それらの細かな条件について説明します。
車やマットレスのサイズ・素材で大きく異なる
マットレスが車で運べるかどうかは、車体の大きさ、マットレスのサイズ、素材によって大きく変わってくるため一概にはいえません。
この後、それぞれの条件の目安やラクに運ぶ方法などを説明していきます。
マットレスのサイズについて
表記 | 読み方 | イメージ | サイズ(cm) |
---|---|---|---|
SS | セミシングル | 小さな子供1人用。 | 80~90×195 |
S | シングル | 小柄な方1人用。 | 97×195 |
SD | セミダブル | 体が大きい方1人用。 | 120×195 |
D | ダブル | 2人で寝るならダブル以上だが、寝返りのスペースがやや狭い。 | 140×195 |
WD | ワイドダブル | 2人で寝る場合、ダブルより寝返りに余裕がある。 | 150×195 |
Q | クイーン | 2人でゆったりと眠れるサイズ。 | 160×195 |
K | キング | 2人でのびのび寝たい場合や、夫婦+子供1人の場合におすすめ。 | 180×195 |
※一部のメーカーでは、高身長の方向けのロングサイズ(長さ約205cm)や子ども向けのショートサイズ(長さ約180cm)のマットレスも各サイズ存在します。
一般的な乗用車だとセミダブルサイズで精一杯
軽自動車でマットレスを運ぶのは、たとえシングルサイズでも厳しいでしょう。セダンの大きさで、やっとシングルサイズ程度を運ぶことができます。
大きめのSUVであれば、セミダブルやダブルサイズまで運べる可能性が高くなります。また、ワゴン車であれば、ダブルサイズくらいまでは運べるでしょう。
乗用車では基本的にクイーンサイズ以上のマットレスは運べない、と考えるべきです。
購入時に圧縮されていたマットレスなら自宅で圧縮可
意外と知られていませんが、これらの素材は自宅で簡単に圧縮することができます。圧縮と聞くと大変そうなイメージですが、特別な機械は必要なく、マットレスをコンパクトに運べるようになります。
圧縮するのに費用もあまりかからないため、手軽に試せる方法です。
具体的なやり方については、この後に説明します。
ベッドマットレスをラクに車に乗せて運ぶ方法
基本的な手順としては説明するまでもなく、マットレスを車に乗せるだけです。
ですが、数々のマットレスを運んでいるうちに、ラクに乗せて運べるポイントを見つけたのでご紹介します。
圧縮するのがおすすめ(自宅可)
圧縮できるのは配送時に圧縮されていたマットレスのみになりますが、マットレス用の大きな圧縮袋とバルブ用の電動吸引ポンプで簡単に圧縮できます。
圧縮袋のサイズの目安は240×130cmです。ただし、三つ折りや分割できるマットレスであれば、130×100cmでも大丈夫です。また、バルブ用電動吸引ポンプがなければ、バルブに使える掃除機でも圧縮できます。
圧縮袋は3000円台から、バルブ用電動吸引ポンプも2000〜3000円台で購入できるため、手軽な上にあまり費用がかからないのもメリットです。
使用方法は、圧縮袋のバルブにセットしたポンプで中の空気を吸引しながら、マットレスを押して圧縮していきます。
分厚いマットレスでも圧縮すると7cmほどの厚さになり、他の荷物を乗せるスペースもできるためおすすめの方法です。
できる限り大きな車を使う
これは主観になりますが、車には思ったよりもマットレスが入りません。家族や知人に自分より大きな車を持っている人がいたら、借りるのがおすすめです。
ただし、普段乗り慣れていない大きさの車を借りる場合、運転には注意してください。
曲げたり斜めにして入れる
どれだけ大きな車に乗せるとしても、マットレスがすっぽりときれいに収まることは稀です。座席をフラットにして運転席をぎりぎりまで前に寄せるなどし、かつ斜めに立ててやっと入る場合がほとんどでしょう。
マットレスは数時間程度であれば、多少曲げたりしても特にあとで問題はありません。ただし、コイルマットレスなどは曲げるのが大変です。
また、マットレスを入れると車内がいっぱいになり、バックミラーが見えなくなる可能性があるため、注意しましょう。
袋や不要なシーツで包んで運ぶ
マットレスを車に入れる時には、車の汚れに注意してください。一見きれいなように見えても、思わぬところに汚れがついているものです。筆者は、マットレスに車の油汚れのようなものが付いて落ちなくなったことがあります。
その失敗から、マットレスは汚れがつかないようにしてから運ぶのをおすすめします。
2人で運ぶのが望ましい
力のある男性であれば、シングルサイズなら一人で運べないことはないでしょう。しかし、マットレスを運ぶときに壁や地面に擦ってしまう可能性もあるため、可能ならサイズに関わらず2人で運搬するのが理想です。
運ぶ距離が長い場合はベルトを用いる
重たい荷物を運ぶときに役立つ運搬ベルトを使用すると、重さが体感50~60%軽減して運べると言われています。
楽天やAmazonなどのショッピングサイトや、ホームセンターでも取り扱っているので、探してみてください。これを使えば、運ぶときの移動距離が長い場合や、2階以上の部屋にあるマットレスを下ろす場合でも比較的ラクに運べます。
マットレスの運搬以外にも、引っ越しや部屋の模様替えなどで重い家具や荷物を運ぶ時も使えるため、一つあれば何かと便利なアイテムです。
ベッドマットレスが車に入らない場合は?
レンタカーを借りる
レンタカーで、ハイエースなどの大型のバンや軽トラックを借りるのも方法の一つです。
レンタルする時間によって料金は異なりますが、レンタカーの大まかな相場は次の表のようになります。
種類 | 12時間レンタル | 24時間レンタル |
---|---|---|
大型バン | 8,800〜14,000円 | 11,000〜25,000円 |
軽トラック | 6,600〜13,000円 | 7,700〜15,000円 |
3時間や6時間などの短時間でレンタルできるところもあるので、料金をさらに抑えることもできます。
配送業者を手配する
マットレスを運べるサービスには、クロネコヤマトでは「らくらく家財宅急便」、佐川急便では「飛脚小口チャーター便」があります。
配送料金の目安として、クロネコヤマトのらくらく家財便での料金を紹介します。らくらく家財宅急便では、荷物の大きさ別に料金をランク別に設定しており、荷物の縦・横・厚み3辺の合計が350〜399cm以上がEランク、400〜449cmまでがFランクになります。
マットレスのサイズ | ランク | 料金 |
---|---|---|
シングルサイズ(97×195cm) | E | 16,555円 |
セミダブルサイズ(120×195cm) | E | 16,555円 |
ダブルサイズ(140×195cm) | E | 16,555円 |
クイーンサイズ(160×195cm) | F | 23,375円 |
キングサイズ(180×195cm) | F | 23,375円 |
(マットレスの厚さが11cmの場合)
ここでは、マットレスの厚みを11cmとして計算しました。ただし、マットレスが厚みが20cm以上になる場合、セミダブル以上のサイズは1ランク上の料金になります。また、キングサイズで厚みが26cm以上の場合はGランクとなり、料金が3,0000円を越えます。
料金は、配送距離によっても若干変わります。ちなみに、筆者がシングルサイズのマットレスを27km離れた地点に送ったときは、15,000円かかりました。
マットレスを運ぶのが近場なら、費用はレンタカーと比べて割高になるでしょう。ただし、マットレスのサイズが大きくなると、レンタカーへ乗せるのがますます大変になります。その場合は場所の遠近に関わらず、配送業者にお願いした方が無難です。
マットレスを処分して買い替える
マットレスのヘタリや潜在的な汚れがあると、寝心地にも影響が出てきます。レンタカーを借りたり配送業者などに頼んでも、結局それなりの費用がかかるため、いっそこの機会に買い替えるのも良いでしょう。
新居に合わせて寝具を変えると、より新鮮な生活になって睡眠への満足度が高くなります。
筆者が過去にマットレスを車で運んだ際の状況
筆者が実際に圧縮せずに車で運んだ際の状況を説明します。
ダブルサイズ – ホンダ「オデッセイ」
そこそこ大きい車種であるオデッセイで、ダブルサイズのポケットコイルマットレスを運びました。
ポケットコイルとは、コイルを一つずつ不織布などの小さな袋で包んだコイルをいい、マットレスはスプリング層にポケットコイルを敷き詰めて作られています。
ダブルサイズはかなり大きかったものの、マットレスを曲げたり斜めにしたりして、なんとか車に入りました。
比較的、力のある男性2人で運びましたが、乗せるのも運ぶのもかなり大変でした。
シングルサイズ – トヨタ「アクア」
シングルサイズのポケットコイルマットレスを、特別大きいわけではないセダンのアクアで運びました。
最初は、運ぶのは無理かと思うほどはみ出ていました。運転席をできる限り前に出し、マットレスを斜めにして潰しながら入れました。
入れるのはもちろん出すのも大変なため、セダンサイズの車でマットレスを運搬するのはあまりおすすめできません。
マットレスを処分して買い替えるのも視野に入れる
運びやすい方法や圧縮について説明しましたが、それでもマットレスの運搬はやや大変です。そのため、これを機会に寝心地が良いマットレスに新調するのもオススメです。
自分に合ったマットレスが見つかると、生活の満足感がグッと上がるので「運ぶのは面倒だな…」と感じている方は参考にしてみてください。
処分方法
マットレスは、粗大ゴミとして出すのが最も無難な方法です。これが料金や手間などを総合的に見て、一番コスパが良い方法になります。
粗大ゴミとして出す以外にも、処分方法はたくさんあります。知りたい方は、次のページを参考にしてください。
部屋を広く使うなら折りたたみがおすすめ
折りたたみマットレスなら、簡単にコンパクトになって持ち運びが楽にできます。使わないときはたたんで押入れやクローゼットに収納できるため、通常のマットレスより場所をとりません。
折りたたみマットレスには2つ折り、3つ折り、4つ折りなどいろんな種類がありますが、寝心地や扱いやすさからいえば3つ折りが最もおすすめです。
おすすめの三つ折りマットレスは以下のページで紹介しています。
引っ越しが多いなら分割タイプがおすすめ
「部屋は広さに余裕があるから、大きめの良いマットレスを買いたい。でも、引っ越しも多いので迷っている」という方には、マットレスを分割できるタイプなら運びやすく、引っ越しが楽になります。
コンパクトに配送されるマットレスも多くある
最近のマットレスは圧縮梱包された状態で配送されるものも多いです。
配送時に圧縮されてコンパクトになっていれば、サイズによっては一人でもマットレスを置きたい部屋へ楽に搬入・設置ができます。また、開封した瞬間に一気に復元し出すため、ほとんどのマットレスは当日から使用可能です。
配送や設置業者などのコストカットにも繋がっているため、コストパフォーマンスが高いものが多い傾向にあります。
本ページは以上となりますが、処分や移動などが比較的簡単なウレタン素材のマットレスについては以下のページで詳しく紹介しています。買い替えを検討している方はぜひ参考にしてみてください。