高反発ファイバーマットレスといえば、元祖である『エアウィーヴ』が有名ですが最近では様々なメーカーから販売されています。
「一般的なウレタンやコイルとは違うけど何がいいの?」
「耐久性はどうなの?」
など、素材のメリット・デメリットや高反発ファイバーマットレスの選び方をわかりやすく説明いたします。
また、後半では私がおすすめする高反発ファイバーマットレスもご紹介します。おすすめだけ見たいという方は下のボタンから飛んでください。
マットレスにおける高反発ファイバー素材とは?
マットレスの素材でいわれる『高反発ファイバー』とは、ポリエチレンからできた化学繊維のことです。
一般的に多く出回っているウレタンやコイルのマットレスとは、寝心地や特徴が全然違います。
- 体圧分散性は低め
- 全体的に硬めでサポート力は高い
- 水洗い可能な点や高い通気性によって衛生面はトップレベル
- 蒸れにくいので夏でも睡眠を妨害しにくい
上記は大まかな特徴です。その他にも色々ありますので詳しく掘り下げていきます。
高反発ファイバーマットレスのメリット(5点)
- サポート力が高い
- 水でしっかりと洗うことができる
- トップレベルの通気性で衛生的
- 熱を逃しやすく睡眠の質向上につながる
- ダニが繁殖しにくい
メリット①:サポート力が高い
高反発ファイバーのマットレスは硬めのものが多く、寝転がった時に腰が沈みすぎないのがメリットです。そもそもマットレスが自分の体重や体形に対して柔らかすぎたり、硬すぎたりすると以下のようになります。
硬すぎるものは敷きパッドやマットレストッパーを敷くことで対応できるのですが、柔らかすぎるものは難しいです。そして、腰痛持ちの方にとっては柔らかすぎる場合の方が、腰の痛みが顕著にあらわれます。
そのため、高反発ファイバーのマットレスは腰痛持ちの方から特に好まれている印象があります。
また他にも、反発力が高いため寝返りをサポートしてくれて、腰の負担が軽くなるというメリットもあります。
メリット②:水でしっかりと洗うことができる
高反発ファイバーはマットレスの素材の中で唯一、水でしっかりと洗うことができる素材です。
というのも、一応ウレタンの中でも一部水洗いが可能なものがありますが、じゃぶじゃぶと洗うことはできず、乾かすのにも時間がかかります。高反発ファイバーであれば分割・折りたたみができるものがほとんどで、自宅で割と簡単に水洗いすることができます。さらに、高反発ファイバーは素材に空間が多くあり通気性が高いため、朝洗ってもその日の夜には使えるのも大きなメリットです。
メリット③:トップレベルの通気性で衛生的
構造上、高反発ファイバーのマットレスは空間が大きいので非常に通気性が良いです。そのため、睡眠中にたくさんの汗をかいてもすぐに乾き、菌が繁殖しにくいのです。よくあるウレタン系のマットレスだと素材が詰まっているため通気性は悪いです。また、コイル系のマットレスは通気性が悪くはないものの、詰め物にウレタンを使用するためファイバーと比べると劣ります。
4.熱を逃しやすく睡眠の質向上につながる
睡眠中に汗をたくさんかくことはよくご存知かと思いますが、これは体温を下げて睡眠の質を高める役割を果たします。高反発ファイバーマットレスは通気性がいいため、熱がしっかり逃げ、体温が十分に下がり、結果良い睡眠を取れます。
5.ダニが繁殖しにくい
ポケットコイルであれば、『綿』を含んでいる詰め物の部分にダニが好んで繁殖しますが、高反発ファイバーのマットレスは基本的に綿を含まないためダニが繁殖しにくいです。また、ダニ大量繁殖の原因は「温度」「湿度」「エサ※」といわれていますが、高反発ファイバーマットレスは通気性の良いため「温度」と「湿度」の心配も少ないです。
※ダニにとってエサとは、人から剥がれ落ちた皮膚やフケ、アカなど
高反発ファイバーマットレスのデメリット(2点)
- 体圧分散性は低め
- 熱にあまり強くない
デメリット①:体圧分散性は低め
寝転がった時に、圧を体の一部に集中させないマットレスを”体圧分散性が高い”と表現しますが、残念ながら高反発ファイバーは体圧分散性は高くありません。ポケットコイルは中の素材が独立して動くため、それぞれの部位に合わせて適切に浮き沈みします。これによってキレイな寝姿勢を保ちやすくなります。
ウレタンマットレスも体圧分散性が高く、それを表しているのがコアラマットレスのプロモーションビデオです。
面で支えるファイバーマットレスでは同じようにはなりません。ただ、体圧分散性が低いから寝心地が悪いとは限らないため、自分に合うかを確かめてから購入することが大切です。
デメリット②:熱にあまり強くない
ファイバー素材は熱に弱いため、布団乾燥機や湯たんぽが使用できないマットレスが多く存在します。ものによって耐熱温度が違いますが、40℃程度でさえ加重がかかるとヘタリを促してしまいます。
メーカーによっては「高温にならなければ使用可能」と書いてあることもありますが、耐久年数が短くなる可能性があるためおすすめできません。また、布団乾燥機は50℃以上で効果を高く発揮するため、温度を低く設定するとイマイチな効果となります。
高反発ファイバーとその他のマットレス素材を比較
素材 | 耐久性 | 体圧分散性 | 寝返りのしやすさ | 通気性 |
---|---|---|---|---|
高反発ウレタン | ◎ | ○ | ◎ | ○ |
ウレタン | ○ | ○ | ○ | △ |
低反発ウレタン | △ | ◎ | △ | △ |
ポケットコイル | ◎ | ○ | ◎ | ○ |
ボンネルコイル | ○ | △ | ○ | ○ |
ファイバー | ○ | △ | ○ | ◎ |
ラテックス | ○ | ◎ | ◎ | △ |
高反発ファイバーは体圧分散性がやや低めで通気性がかなり高いという、マットレスの素材の中でも若干クセのある存在です。通気性はトップクラスなので「長く使うなら衛生面を気にしたい!」という方にかなりおすすめできます。人によっては体形や体重などがマッチせず、キレイに体圧分散されない可能性がありますが、体に合うと寝返りもしやすいため腰痛の悩みも改善するかもしれません。
高反発ファイバーマットレスを選ぶ際の3つのポイント
体の曲面にフィットするか?
先程は「高反発ファイバーは体圧分散性がやや低い」とお伝えしましたが、体圧分散性が低いからといって身体にフィットしないわけではありません。体圧分散性が低めのマットレスでも、体重や体形によってはフィットします。『体圧分散性が高い』=『多くの人に合いやすい』ということです。
つまり、フィット性の低い高反発ファイバーマットレスは、実際に寝てみて身体に合うかを確かめることが重要です。店舗で確かめるのもいいですが、返品保証がある製品のほうが正確に判断できます。
店舗であれば「腰とマットレスの隙間ができていないか?」を丁寧に確認しましょう。手を差し込んでみて、入りやすいようであれば身体にフィットしていません。また、返品保証があってお試しができるものでも隙間は気にしたほうが良いですが、どちらかと言うと「実際にしばらく使って負担はないのか?」を重視するほうが有効的です。
洗うなら折りたたみや分割されているものを選ぶ
洗えることが特長の高反発ファイバーマットレスですが、大きいままお風呂場へ運び、水洗いするのは無理と言っていいほど大変です。洗えることに魅力を感じ購入を検討しているなら、三つ折りや三分割されているものを選ぶと良いです。
電気毛布を使えるか?
高反発ファイバーマットレスは熱に弱いため、寒い時期に電気毛布や湯たんぽをよく使用する方は注意して選ぶと良いです。電気毛布はそれほど高温にならないのですごく心配する必要もないですが、メーカーによっては何℃以下・何分以内など条件が指定されている場合がありますので、一応公式サイトのよくある質問などは目を通しておきましょう。
高反発ファイバーのマットレスおすすめ6選
単体で使用できるおすすめの高反発ファイバーマットレスを6つご紹介します。
値段 | 寝心地 | 寝返り | |
---|---|---|---|
アイリス エアリー | 27,280円~ | ||
ニトリ | 43,890円~ | ||
Sleep Niceday | 43,780円~ | ||
無印良品 | 44,900円~ | ||
ブレインスリープ | 88,000円~ | ||
エアウィーヴ S02 | 148,500円~ |
※値段はシングルサイズの値段です。
アイリスオーヤマ『エアリー エクストラボリューム』
価格(税込) | 23,931円~ |
タイプ | エアリーシリーズ |
硬さ | |
厚さ | 9cm |
耐久年数 ※推定 | 3~5年程度 |
重量 | 約5.9kg |
保証 | 返品保証:30日 品質保証:1年 |
サイズ | シングル セミダブル ダブル |
アイリスオーヤマから販売されている『エアリー エクストラボリューム』は、肌が触れる表面はウレタン、下層にファイバ-を使用しているため、通気性を担保しながら寝心地の良さも追求しています。
上層のウレタンフォームは、ウレタン製造で信頼あるアキレス㈱製で、通気性が高い上に凹凸カット加工を施して体圧分散性も高めています。
カバーは「さらさらメッシュ 」と「やわらかニット」のリバーシブルになっているため季節に合わせて快適に眠れるように使い分けができます。
「値段を抑えたいけど安心できるものを選びたい」という方にかなりおすすめです。
\ 30日間の返品保証つき /
ニトリ『プロセル』
価格(税込) | 44,900円~ |
タイプ | ウレタン+高反発ファイバー |
硬さ | |
厚さ | 10cm |
耐久年数 ※推定 | 3~5年程度 |
重量 | 約9.7kg |
保証 | 返品保証:14日間 品質保証:5年 |
サイズ | シングル セミダブル |
ニトリから販売されている、中身が洗えるマットレス。(ウレタンは洗えません)
カバーが全面メッシュなので肌触りはイマイチですが、中の素材にもメッシュ生地を詰めているため、ファイバー素材との相乗効果で通気性はかなり高いです。折りたたみや肌触りを気にせず、「汗っかきだから良く眠れない」と悩んでいる方におすすめです。
\ 通気性抜群! /
Sleep Niceday『ハイブリッド』
価格(税込) | 49,500円~ |
タイプ | 高反発ファイバー+ウレタン |
硬さ | |
厚さ | 8cm |
耐久年数 ※推定 | 5年程度 |
重量 | 7.3kg |
保証 | 返品保証:30日 品質保証:3年 |
サイズ | シングル セミダブル ダブル クイーン キング |
元プロ野球選手の桑田真澄さんがキャクターとして起用されているこちらのマットレスは上層にファイバー、下層に硬めのウレタンを使用しています。ウレタンはヘタりにくい品質を採用しているため、長期間の使用が期待できます。
三つ折りタイプですので立てかけて干すこともできますし、ファイバー素材を水で洗うときも大きすぎず便利にお手入れ可能です。また、表面のカバーはソフトメッシュ、側面はハニカムメッシュ構造になっていることで、通気性と肌触りの良さを両立しています。
\ 30日間の変分保証つき /
無印良品『ポリエチレンノンコイルマットレス』
価格(税込) | 44,900円~ |
タイプ | 高反発ファイバー |
硬さ | |
厚さ | 13cm |
耐久年数 ※推定 | 5年程度 |
重量 | 約10kg |
保証 | 返品保証:なし 品質保証:なし |
サイズ | スモール(セミシングル) シングル セミダブル ダブル クイーン |
中の素材の構造やカバーの生地などにクセがなく、無印良品らしいシンプルなマットレスです。やや厚めな13cmのファイバー素材で底付き感なく、十分に通気してくれます。ファイバー素材は3分割されていますので自宅でも簡単に洗濯・乾燥できて衛生的に保てます。シンプルなデザインが好みで衛生面が気になる方におすすめです。
\ カバー生地にコットンを使用 /
ブレインスリープマットレス
価格(税込) | 88,000円~ |
タイプ | ファイバー(三つ折り) |
硬さ | |
厚さ | 5cm(脚部分のみ9cm) |
耐久年数 ※推定 | 10年 |
重量 | 不明 |
保証 | 返品保証:なし 品質保証:なし |
サイズ | シングル セミダブル ダブル クイーン キング |
こちらは『スタンフォード式最高の睡眠』で話題となった西野精治さんも手掛けるブランドですが、3層構造で異なる弾力を組み合わせることで一般的なファイバーマットレスよりもフィット性・体圧分散性を高めています。肩部分はサイドに向かうにつれて硬くなっている5つのグラデーションが呼吸をしやすい寝姿勢へと整えてくれます。
また、足部分はわずかに高く作られており、日中に溜まった足の疲れを分散させ足まくらの機能を果たします。複雑に作り込まれたブレインスリープマットレスは「高反発ファイバーで上質なものを選びたい」という方に特におすすめです。
\ 睡眠業界のパイオニア /
エアウィーヴ S02
価格(税込) | 148,500円~ |
タイプ | ファイバー |
硬さ | |
厚さ | 21cm |
耐久年数 ※推定 | 7~10年程度 |
重量 | 約22.5kg |
保証 | 返品保証:30日間 品質保証:3年間 |
サイズ | シングル セミダブル ダブル クイーン |
高反発ファイバーでリッチな寝心地を体験したいなら、21cmもの厚みがあるエアウィーヴのベッドマットレス「S02」。反発力あるエアファイバーにふわっとした寝心地をパッドで追加することで高反発ファイバーの弱点である体圧分散性をアップさせています。
これだけの厚さがあっても3分割されているためご自宅でいつでも洗うことができます。上質なマットレスを長く衛生的に使いたい方におすすめです。
\ 30日間のお試し期間つき /
【重ねて使う】高反発ファイバーのマットレストッパーおすすめ3選
マットレストッパーとは、他のマットレスの上に重ねて寝心地やヘタリを改善するマットレスです。薄めに作られているため底付き感があり、単体での使用は向いていません。その分、値段を抑えることができます。
アイリスオーヤマ『エアリー スタンダード』
価格(税込) | ~ |
タイプ | ファイバー |
硬さ | |
厚さ | 5cm |
耐久年数 ※推定 | 3~5年程度 |
重量 | 約4.5kg~ |
保証 | 返品保証:30日 品質保証:1年 |
サイズ | シングル セミダブル ダブル |
エアリーの厚さ5cmのマットレストッパーですので単体での使用はNGですが、コストの割に寝心地改善が見込めます。
今まで使っていたウレタンマットレスに重ねることで通気性が上がり、カビの心配がなくなって衛生的です。睡眠中のムレを感じにくくなるため、より快適に眠れることが期待できます。
「寝心地が好みか?」「身体にフィットするのか?」と心配な方でも、30日間の返品保証でじっくりと試せるので安心です。
\ じっくり30日お試し /
スリープオアシス『マットレス レギュラー』
価格(税込) | 41,800円~ |
タイプ | 高反発ファイバー |
硬さ | |
厚さ | 5cm |
耐久年数 ※推定 | 5年程度 |
重量 | 約6.1kg |
保証 | 返品保証:30日 品質保証:3年 |
サイズ | セミシングル(幅80cm) セミシングル(幅90cm) シングル セミダブル ダブル クイーン キング |
先程のエアリー同様、5cmの高反発ファイバーでできているマットレストッパーですが、こちらはカバーに中綿が含まれているためふんわりとした寝心地があります。カバーの表面には肌触りを重視したニットメッシュ、裏面には通気性を重視したハニカムメッシュを採用しています。今までウレタンマットレスのムレに悩んでいた方もこちらを1枚敷くだけで快適な睡眠へと近づきます。
\ 寝心地を良くするキルティング加工 /
エアウィーヴ01
価格(税込) | 71,500円~ |
タイプ | ファイバー |
硬さ | |
厚さ | 6cm |
耐久年数 ※推定 | 10年程度 |
重量 | 約6.5kg |
保証 | 返品保証:30日 品質保証:3年 |
サイズ | シングル セミダブル ダブル クイーン キング |
高反発ファイバーの元祖であるエアウィーヴはトッパーである『エアウィーヴ01』も大人気商品です。カバーはふんわり暖かいWarm面とサラサラ快適なCool面を使い分けることができ、1年通して困ることない逸品です。
肩周りだけやや柔らかめに作られているため、寝返りの際にちょうどよく沈み込んでキレイな寝姿勢を保てます。「上質なものを使いたいけど10万は出せない」という方は、こちらを今までのマットレスに重ねると満足できるかと思います。
\ 大人気モデル /
【迷ったらこちら】高反発ファイバーのマットレスランキング TOP3
【1位】「高品質を体験したい…!でも値段も抑えたい…!」という方はこちら
【2位】作り込まれた最先端のファイバーマットレスを体験したい方はこちら
【3位】寝心地が良く、高い反発力も求める方はこちら
高反発ファイバーマットレスのダニ対策は?
ファイバーマットレスはダニが繁殖しにくいとはいえ、全くしないわけにはいきません。ファイバーマットレスのダニ対策方法をご紹介します。
熱に弱く布団乾燥機が使えない場合が多い
高反発ファイバーマットレスに使用されているファイバー(ポリエチレン)は熱に弱いものがほとんどで、高温になればなるほどヘタリやすくなります。「電気毛布程度の温度であれば使用可能」というマットレスが多いですが、50~60℃にも上る布団乾燥機は使えないということが多いです。
UVライトによるダニ対策なら可能
そんな熱に弱い高反発ファイバーマットレスですが、UVライトを使用すれば問題なく適切にダニ退治・除菌が可能となります。
筆者も愛用『ロックボット』
個人的におすすめしたいのは、ボタンひとつで自動走行でマットレスの上をダニ対策・除菌してくれる『ロックボット』
です。太陽の1600倍の強さの紫外線と超音波のW作用で、99.91%の除菌力が報告されています。もちろん手動でも使えるため汎用性も高く、私も愛用しています。
最後はダニの死骸を掃除機で吸い取る
布団乾燥機や上記で紹介したアイテムを使った場合、ダニを死滅させたとしても死骸が残ってしまうため、最後に掃除機をかけるのが非常に有効的です。この一手間がマットレスや布団を清潔に保つ秘訣です。
高反発ファイバーマットレスの具体的な洗い方・お手入れ方法
『高頻度で洗える人』と『なかなか洗えない人』で洗い方を少し変えたほうがいいと思います。
月1の頻度で洗える人:流水
なかなか洗えない人:洗剤(つけ置き)&流水
また、ファイバー素材を洗う時・干す時の注意点は以下のとおりです。
- 外で洗う際は直射日光を長時間当てないようにする
- 高温のお湯は使用しない
- 干す際は直射日光をなるべく避ける
詳しくは下の記事で解説していますので、必要な方はぜひご覧ください。
本ページは以上となります。